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三菱重工業と宇宙航空研究開発機構は9日の文部科学省宇宙開発委員会で、鹿児島県・種子島宇宙センターで18日未明にH2Aロケット21号機を打ち上げる準備が順調に進んでいると報告した。韓国航空宇宙研究院の多目的実用衛星3号機と宇宙機構の水循環変動観測衛星「しずく」、小型副衛星2基の計4基を搭載し、18日午前1時39分から同42分の間に打ち上げる。

H2Aは2007年に三菱重工業に移管されており、同社にとって韓国の衛星は商業ベースでの打ち上げ第1号。しずく1基では打ち上げ能力に余裕があるため、相乗りとすることで契約額を下げ、実績を積む目的がある。【時事 05.09】


地球深部を形成する高温の岩石「マントル」が、上部と下部で化学組成が異なる2層構造であることを、東北大学大学院理学研究科の村上元彦准教授らのグループが突き止め、3日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。マントルは対流して混ぜられ均質だとする一般的な学説を覆す発見で、地球の形成進化史を塗り替える可能性があるという。

グループは大型放射光施設「SPring8」(兵庫県)で、マントルがある地球深部と同程度の高温・高圧力状態を再現し、地震波の速さを測定することに世界で初めて成功。実験データから、下部マントルは、上部マントルの主成分のかんらん石よりケイ素を多く含む鉱物が93%を占めており、上下で異なる化学組成であることが解明された。【時事 05.03】


宇宙航空研究開発機構は27日、地球から約1万光年離れた場所で、核融合で光り輝く恒星が終末期に近づき巨大化した「赤色巨星」が、大量のガスやちりを噴き出す様子をとらえたと発表した。

50億年後の太陽とほぼ同じ姿とみられる。数万年に1度の割合で繰り返すと考えられる噴出を確認したのは初めてという。

同機構の山村一誠(いっせい)准教授らは、米国の赤外線天文衛星が撮影した天体2億6000万個のデータを過去の観測記録と比較し、いて座方向に非常に明るい天体を発見。地球100個分に相当するガスやちりがある上、その温度がきわめて低いことから、赤色巨星からガスなどが噴出した可能性が高いと判断した。【読売 04.30】


地球から遠く離れた天王星のオーロラをハッブル宇宙望遠鏡で観測することにパリ天文台などの欧米研究チームが成功し、28日までに米地球物理学連合誌に発表した。天王星のオーロラ観測は、1986年に米探査機ボイジャー2号が天王星近くを通過した際にとらえて以来。カーテンのようにゆらめく地球のオーロラとは違い、淡く光る点状のオーロラが数分間みられたという。

オーロラは太陽から飛来する電気を帯びた荷電粒子が、惑星の磁気圏などと相互作用して発生する。天王星の太陽からの距離は、地球―太陽間の20倍近くあり、地球を周回するハッブル望遠鏡からオーロラを観測するのは容易ではない。研究チームは、太陽で荷電粒子が大量に発生する爆発現象が相次ぎ、地球と木星、天王星が一直線上に並んで荷電粒子が遠くまで飛びやすくなるチャンスをとらえ、昨年11月に観測に成功した。【時事 04.28】


宇宙航空研究開発機構は、7月に打ち上げる無人補給機「こうのとり(HTV)」3号機を、8月下旬に国際宇宙ステーションから分離して南太平洋上空の大気圏に再突入させる際、高温で分解しながら燃える様子を初めてカメラで撮影する。SFアニメや映画に出てくる大気圏再突入の様子を、連続写真で見ることができるという。

欧州宇宙機関は2008年に無人補給機ATVが燃え尽きる最終段階を飛行機から撮影したが、宇宙機構は、IHIエアロスペース(東京都江東区)が開発した球形の耐熱観測装置を3号機に搭載し、最初から最後まで撮影する。

HTVは直径4.4メートル、長さ10メートルの円筒形。再突入でほぼ燃え尽きるが、一部は海に落下する。撮影は、どのような部品がどの程度の範囲に飛散・落下するかを調べるのが目的。【時事 04.15】


北朝鮮は15日、故金日成(キム・イルソン)主席の100回目の誕生日に合わせて行った軍事パレードで、大陸間弾道ミサイル(ICBM)と推定される新型の長距離ミサイルを初めて公開した。

韓国軍消息筋は同日、このミサイルについて「まだ一度も試験発射したことがなく、実戦配備したかどうかは不確実だ」と述べた。ミサイルは直径2メートル、長さ18メートル以上で、射程距離は中距離弾道ミサイル「ムスダン」(約3000〜4000キロ)よりも長いと推定されると説明した。

北朝鮮が50発(2009年基準)を実戦配備したムスダンは直径1.5〜2メートル、長さ12〜18.9メートルで、2010年10月の朝鮮労働党創建65周年記念の軍事パレードで初めて公開された。

また別の韓国軍消息筋は、北朝鮮が新型ミサイルを配備したかどうかを韓米の情報当局が追跡中だとした上で、「ミサイルの長さがムスダンより長い。射程距離は約5000〜6000キロで、ICBM級に分類できる」と話している。【聯合ニュース 04.15】


北朝鮮の弾道ミサイルが爆発し、打ち上げに失敗したことについて、専門家は「十分な地上実験を繰り返せば防げる初歩的なミス」と指摘している。

爆発は1段目の噴射中に起きたとみられている。久保田浪之介・元防衛庁技術研究本部第三研究所長は「燃料ポンプが途中から異常に作動し、エンジンが高温となって爆発に至った可能性がある」と推測する。

また、前回の打ち上げからエンジンに改良を加えたときに起きやすいのが「振動燃焼」。エンジンの形状を変更した場合、異常な振動が起きてエンジンを爆発させることがあるという。

久保田氏は「十分な地上実験を行えば、こうしたミスは起きない。確認作業で忙しいはずの打ち上げ直前に『人工衛星』を公開するなど、経験が少ないのに、打ち上げを甘く見ていたのではないか」と話す。【読売 04.14】


中国の著名な反体制活動家で、1980年代の民主化運動で指導的役割を果たした天文物理学者の方励之氏が、亡命先の米アリゾナ州で死去したことが7日、分かった。76歳だった。

死因は不明。89年6月の天安門事件の元学生指導者、王丹氏ら海外在住の民主活動家がツイッターなどで明らかにした。

方氏は天安門事件で学生の民主化要求運動を支持。事件直後に共産党政権の弾圧を恐れ、北京の米国大使館に保護を求めて避難した。その後、政権は「反革命運動を扇動した」として方氏を指名手配し、方氏は大使館での生活を余儀なくされた。方氏は1年後の90年6月に出国が認められ、英国滞在を経て米国に渡った。

方氏は、共産党の一党独裁に反対して中国の民主化を要求する言論活動を展開し、胡耀邦総書記(当時)の失脚に絡み、1987年1月、中国科学技術大学の副学長を解任され、党除名の処分を受けた。中国の反体制派学者を代表する人物で「中国のサハロフ」と称され、海外の民主活動家の精神的支柱でもあった。【読売 04.07】


米国務省のトナー副報道官は5日の記者会見で、北朝鮮が「衛星打ち上げ」の名目で予告している長距離弾道ミサイル発射に関し、航空宇宙局(NASA)には現場視察の招待が来ていないことを明らかにした。

同副報道官は「米国として発射を視察する意図はない」としつつ、「招待状が来るとすればNASAに送られるだろうが、受け取っていない」と説明した。さらに、「今回の『衛星』発射は国連安保理決議に違反する」と述べ、改めて発射中止を求めた。

北朝鮮は、ミサイル発射が平和的な人工衛星打ち上げ目的だと主張し、外国の専門家や記者団を招待している。日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)やロシア宇宙庁もそれぞれ招待状を受け取ったが、両国とも拒否する方針を示している。【時事 04.06】…あれっ、招待あったという話がありませんでしたっけ…どっちなんだ…


ロシア宇宙庁が絶賛開催中の宇宙飛行士公募、4月4日現在、225名の申し込みを受けたと。内、40名が宇宙業界で107名が他の機関、15名が兵士。また、女性は11名(4名は宇宙業界より)。選抜委員会は129名を書類通過で、この後更に67名からの申し込みを審査予定。

4回の会合で選抜委員会は、さらに23名に絞りこみ、更に8名が試験の結果落とされたと(←文面だけからはココいまいち漠然)。募集は現在も続いており、〆切は今月30日。詳しくはこちらへ。【ロスコスモス 04.04】


玄葉光一郎外相は4日の記者会見で、5日付で外務省総合外交政策局に宇宙室を新設すると発表した。

宇宙室は職員10人程度で構成。宇宙空間の利用に関する国際規範の整備や、宇宙関連施策の推進を担当する。外相は「宇宙空間が持つ外交・安全保障上の意義は近年ますます大きくなっており、積極的な役割を果たす一環として設置する」と説明した。【時事 04.04】


下は、「ルナ・リコネッサンス・オービター」(LRO)によって撮影されたルノホート2号。下の方で掲載のルナ・サンプルリターンの記事と同様、低軌道(高度24キロ)から撮影されたものです。展開した太陽電池パネルの姿がくっきり出ている(ラベルL)のに加え、これがまた驚異的なのは、フロントに取り付けられた観測装置(I)が見えていること。

 

この観測装置はテレビカメラプラットフォームと考えられます。

ルノホート2号は1973年1月、ルナ21号に搭載され「ル・モニエ」クレーターに着陸、4ヶ月で37キロを走行し、故障のため活動を停止しました。(下は着陸地点(L17)と、最終停止地点)

 

大きいサイズはこちらへ【LRO 03.13】


長距離弾道ミサイルの発射実験とみられる「衛星」打ち上げで、北朝鮮が日本の宇宙航空研究開発機構以外にも米中ロなど7カ国の宇宙開発機関と欧州宇宙機関(ESA)に視察招待状を送付したことが4日分かった。日本政府関係者が明らかにした。

これらの8カ国とESAは、自前のロケットで衛星を打ち上げる能力を持つとされる。招待状の送付は、北朝鮮を「宇宙開発先進国」として国際社会に認知させる狙いとみられるが、米航空宇宙局(NASA)は既に辞退。日本の宇宙機構も、官邸の指示で3日に不参加の連絡をした。

日本政府は中国やロシアにも出席しないよう働き掛けているという。【共同 04.04】

NASAの月周回探査機「ルナ・リコネッサンス・オービター」(LRO)は現在、高度を落として観測を続けていますが、先日、ロシア(ソ連時代)の月探査機「ルナ23号」及び「同24号」のクローズアップ画像がリリースされました。

LROによる米ソ月面探査の“遺留品”は2010年にも撮影され、アポロの着陸地点などが話題になりました。この時、ソ連のルナ16号、20号、23号、24号(いずれもサンプルリターン機)、ルノホート1号、2号の姿も撮影されリリースされました。

ちなみにLROによるルナ・サンプルリターンシリーズの着陸地点同定は優先事項だったそうです。地球へ持ち帰られた資料がどのような場所で採取されたものなのかがはっきりすれば、サンプル分析結果をより深く理解することができるからです。

今回、そのルナ23号の詳しい姿がリリースされました。ルナ23号は1974年に打ち上げられ、着陸には成功しシグナルも送ってきましたが、サンプル収集が作動せず、結局失敗に終わったものです。下は改めて(より高解像度で)撮影された着陸地点周辺。23号と24号は至近距離に着陸しました。

 

下は、23号の高解像度画像。これは2010年には出なかったものです。

 

サンプルリターン機は上下2段で構成されており、土壌サンプルを上段が地球へ持ち帰ります(右・想像図)。

上の画像で衝撃的なのは、その上段(A)が転落し、下段(D)の脇に転がっている様子。

着陸成功したルナ23号にはサンプル収集コマンドが打たれましたが、それには反応がなく、結局上段の機動も確認されず、ミッションは失敗しました。はっきりした原因はわかりませんでしたが、可能性としては、着陸速度が速すぎたため装置が壊れたのではないかということが指摘されていました。

今回、壊れるどころか、外れて転落していることが明らかに。コマンドにも反応しないはずです。それにしても、それほどの衝撃でも下段は生きていたのも、奇跡ですね。

一方、下はルナ24号のクローズアップで、高度29キロから撮影。23号の2年後の1976年に打ち上げられたもので、最後のサンプルリターン機。直径64メートルのクレーターのすぐそばに着陸していたのでした。

 

不自然に輝度の明るい点が散らばっていますが、これは恐らく、下段を覆っていたブランケットが上段のエンジン噴射で剥がれて粉々になって飛び散ったものではないかと解釈されています(この断片は数キロ先まで散っています)。

ルナ24号が持ち帰ったサンプルは170グラムでしたが、分析結果には驚くべきものがありました。着陸領域が「危機の海」(Mare Crisium)であることはわかっていたのですが、チタンが多いことなど、その地勢からの推測とかなりずれていたのです。

当時は謎のままでしたが、結局、24号が持ち帰ったのはクレーター形成時に地下から飛び散った物質であったという訳です。

大きいサイズはこちらへ【LRO 03.16】


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